自社の製品/商品を、一定の品質で、安定に供給する義務を、確実にかつ効率的に行うためには様々な努力と工夫を地道に続けていく必要があります。そして、この活動を通じてモノづくりの力を磨くことにより、顧客ニーズや社会環境の変化に対応してタイムリーに新製品を提供することが可能になります。

工程管理(QCDのD)

工程管理は、生産計画と生産統制の2つの機能を持っています。生産計画に基づいて製造を実施し、生産計画と生産実績との差異を調整するために生産統制が行われます。顧客の要求納期を守り、生産遅延や生産能力不足による販売機会の喪失を防ぎ、あるいは売れ残り商品の発生を防ぐために、柔軟な生産計画の策定と生産統制を実施することが必要です。

  • 生産計画

・日程計画(大日程、中日程、小日程)

・手順計画

・工数計画

・資材計画

・外注計画

・設備計画

・人員計画

  • 生産統制

・製作手配

・作業手配

・生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)

・事後処理

品質管理(QCDのQ)

品質管理の目的は、顧客のニーズに合った品質を設計し、その品質の製品を経済的に作り出すことです。

品質管理活動では、品質を維持・向上させるため、Plan(計画)-Do(実施)-Check(評価)-Act(対策)という流れで一連の活動を循環させます。

  • 要求品質:顧客が必要とする品質で「市場品質」とも呼ばれます。
  • 設計品質:要求品質をもとに、自社の設計能力・製造技術力・設備能力・コストや競合他社の品質水準などから、生産する品質目標をどこに置くか決めます。「狙いの品質」とも呼ばれます。
  • 製造品質:設計品質を狙いとして生産する製品の実際の品質で、「できばえの品質」「適合品質」とも呼ばれます。製品の品質ばらつきを考慮した基準を設定して管理することが重要です。
  • 社会的品質:製品のライフサイクル全体にわたり安全や環境に与える影響です。

上記の品質を維持・向上させるために品質管理のサイクルを回し続ける必要があり、ここでは技術者倫理を守ることが非常に重要です。

原価管理(QCDのC)

原価管理は、原価企画・原価改善・原価統制の3つのカテゴリからなります。

  • 原価企画:企画、開発、設計段階の活動

(2.新技術、新製品開発における活動です)

・どのような製品を、どのような部品・原材料を使い、どのような設備・機械で、どのような手順で製造するか決定した段階で原価構造がほとんど決まります。しかし、以下の原価改善、原価統制を地道に続けていくことが、現場のモノづくり力を高めるために必須です。

  • 原価改善:製造段階の活動

・IEなどの生産管理手法を活用して作業そのものを改善する

・品質管理により歩留まりを改善する

・ABC/ABMを活用して間接業務のコストを改善する

など

  • 原価統制:製造段階の活動

・標準原価計算

作業管理

作業管理とは「作業方法の分析·改善によって、標準作業標準時間とを設定して、この標準を維持する一連の活動体系:注釈1 作業管理に必要な基礎的技術を,作業研究又は方法工学という」と定義されます(JIS Z 8141:2022-5101)。

  • この作業管理の対象は、生産システムにおけるヒトであり、ヒトの作業によって製造が実施されます。
  • 作業の標準時間を決めずに適切な作業管理を行わない場合、個人の技能によって、同じ作業環境の下で同じ時間を働いたとしても、作業の成果は異なってしまいます。また、同じ人が作業してもその時々で作業結果は変動してしまうことがあります。
  • 作業管理は製造工程における作業を管理するため、次のような一連の活動を行います。

 ①作業方法の分析

 ②作業方法の改善

 ③作業の標準化

 ④標準作業と標準時間の設定

 ⑤作業標準の維持